Design Repot|デザインレポート

Individual Research

こにきて、新たに一つコンテンツカテゴリーを一つ追加しようと思う。 それがこの「Individual Reserch(個人的な研究)」というテーマ。 実のところ、このカテゴリーテーマはこのBlogを作成した当初からあった構想で、元々は「カスタム投稿」で作成していた。何分、かなりマニアックな内容で書き綴ろうとしていたので本編の内容とは別個にしておいたほうがいいだろうという考えからだ。 ところが、紆余曲折巡り巡って結局「カテゴリー分けだけでいいんじゃないか?」という結論に達し、現在のようにただの一カテゴリーとして加えることにした。その過程でこれほど長くこのトピックスを放置するという結果になった訳ではあるが、どの道このカテゴリーは根本的にかなり趣味の領域なので、「興味のある人が観てくれればいい」というスタンスでお送りさせていただく。

Category Info.

このカテゴリーでは、日々の制作の中でふと疑問に思ったことや、こんなことはできないだろうか?といった思いつき、そして気付いたことに対する検証や研究について記していく「報告書」のようなものとして書き綴っていきたいと考えている。

このカテゴリーは自分にとって「報告書」というイメージの為、口調も少し変えた書き方で進めていく。
少々ぶっきらぼうな感じや乱暴な理論を展開することになるかもしれないが、御了承いただきたい。

Concept

このカテゴリーを進めるにあたり、一つ指針となる考えを述べておく。

専門技能を売りにする者にとって、技術を高め続けることは命題である。
その重要なプロセスの一つが「研究」である。

我々デザイナーという職は「センスの職業」なんて言われることが多いが 個人的にそうではないと思う。

センスは確かに大切ではあるが、
センスは「表現力」を構成するパラメーターの一つでしかない。

こうした言い方は賛否両論あるだろうが、ここで言いたいのは
「それだけでやっている」というような誤解は少々遺憾である。ということ。

何であれ、 こと、「商業デザイン」を生業にする者にとって
感覚や雰囲気だけで制作を行うなどありえない。
すべてのデザインや形状、色には意味があり、意図がある。

デザイナーの個人的な「好み」でつくっている訳ではない。
そこには様々な理論や技術が動員されている。

また、広報(マーケティング、プロモーション他、情報を取り扱う上での造詣)について知らないなど、モグリ以外の何者でもない。(※) これらについてアピールしないのは 我々が売っているものは、『その先のもの』であり『それらを具現化したかたち』だからだ。
※体系立てて話せるかどうかの違いはあれど、誰でも持っている

覚えておいていただきたいのは、
『我々は飾り付けが上手い人間ではない』ということ。
我々にとっても、飾り付けは一つのプロセスでしかない。

何を伝えたいか、何をアピールしたいかによって、
どのような表現がどういう人に対し共感を得られ、どのように感じてもらえるかを理解していて それらをTPOごとに使い分けられる技能を持った人間であるということ。

この二者は似ているようで大きく違う。 前者のような『ただ飾り付けが上手い』だけなら趣味でやっているアマチュアで十分だ。
しかし、後者のように技能を持っているからこそ『商業デザイナー』という。
そう僕は考える。
※確かに、自分の好みだけでつくって素晴らしい成果を生める人もいる。 それは間違いない。ただ、それこそほんの一握りの人だけで、多くのデザイナーは様々な技能をもってその「一握りの人」と同レベルのものをつくる。

そしてもう一つ
僕は「感覚」というものを過大評価しない。
「感覚」「センス」「才能」というものを よく『生まれ持ったもの』みたいに考える人が多い。
このいずれも、「伸ばすもの」であって 生まれ持ったものだけで変わるものではない。

才能もセンスも技術によって支えらる と僕は考えている。

ゆえに僕達は技術を伸ばし続ける必要がある。
連なる情報を収集し続け、実践し、「もっと良い方法があるのではないか?」「もっと良くなるのではないか?」と検証し、反復する―

この一連のプロセス―つまりは自らの専門分野における「研究・探求」が重要だと考えている。

確かに、内容的に観る人によってはとてもつまらない内容かもしれない。 それでも、我々の「仕事」を理解してもらえる何らかのきっかけになるのかもしれないし、 つくるものを正しく評価する情報となるかもしれない。

何であれ、発信することで誰かの目に触れる「可能性」が生まれる。
需要の有無に関わらず、普段「こんなことを行っている」ことを公開していこうと思う。

However,

だが、このことは忘れてはならない。

「仕事」をする人は皆誰しも、サラリーマンであってもその立場・分野における専門職なのである。 誰もが自分を取り巻く環境において何かしらの専門分野を持っている。

  • 経営者であれば、コミュニケーションと交渉の
  • 管理職であれば、マネジメントと執り成しの
  • 一般社員であれば、自分がこなす業務の

ゆえに誰しもに、「研究・探求」は必要であるし、それが自分の可能性を最大限に引き出すことになると考えている。

冒頭では自分のことをデザイナーと称したが、実のところ純粋なデザイナーとは言えない。
グラフィック、Web、ムービー、プロモーション、ブランディング・・一般的に考えるなら手を広げ過ぎている。 専門性が薄いと感じられるかもしれない。

だが、それで構わない。
なぜなら僕はあくまで「クリエイティブディレクター」だからだ。

クリエイティブという分野において、 その細分化した各分野の専門技能を束ねて一つの成果を生む
そこが僕の「仕事」だからだ。

クライアント様の望む「もの」をつくるのではなく、「望む成果」を生む。

それがクリエイティブディレクターという職の仕事だ。

デザインという分野における様々なカテゴリーに手を出すのは 個人的に「分からないから丸投げ」という姿勢が大嫌いだから、という理由だけ。 自分がつくるであろうものに付随するすべてに対しては最低限、知識だけでも持ち合わせておきたい。
ただ、凝り性なので、どんどんと突き詰めてしまうところがあり、 かつ、使えるもの(技能)を使わないのはもったいないという性分なだけに、切り売りするだけ。

色々と手を広げれば、確かにその分一つ一つに割ける時間は減る。
だからといって、それぞれをおろそかにするのは、自分が怠けるための言い訳でしかないと個人的には考えている。

時間が足りないなら、どこかから持ってくればいい。
できるようになりたいものがあり、それができないなら、できるようになるまでやればいい。
「自分がどう在りたいか」が分かっているなら、ただそれに向かって邁進するだけ。

Comments

Add a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。

認証コード * Time limit is exhausted. Please reload CAPTCHA.

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください